CSSH体験型実習講座in山大(有機合成化学)が行われました。

10月8日、10月28日に、山形大学理学部にて、高校2年次理系生徒27名を対象に体験型実習講座が実施されました。

今回は山形大学理学部物質生命化学科 近藤慎一 教授から、「有機合成化学~アセトアニリドの合成~」というテーマで実施していただきました。

初めに、構造式の表し方、アセトアニリドとは柳の葉に含まれる成分で昔は鎮痛剤として用いられていたこと、アセトアニリドの合成方法について、教えていただきました。そして、実験するまえに、今日用いる試薬とその量や理論収量を計算して求めてみました。事前に理論収量を求めることは、スケールを考えて適切な実験器具を選択するために大切です。

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アニリンを塩酸に溶かし、活性炭に通してろ過して着色を取り除きます。いつもとは違う複雑なろ紙の折り方、そして活性炭の効果に驚く生徒たち。次に、無水酢酸、酢酸ナトリウムとくわえて、溶液をかき混ぜながら、反応中の変化を観察。その後、氷冷し、吸引ろ過をして、粗収量を測定しました。

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次は、アセトアニリドの精製を行いました。アセトアニリドに水を加えて温めて溶解させて、放冷しゆっくりと冷却しました。すると、溶解しきれなくなったアセトアニリドの結晶が現れてきました。その様子がとても美しく、感動する生徒たち。

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また吸引ろ過を行い、溶媒をなるべくのぞきました。その後アセトアニリドをフラスコに移して吸引管を取り付け、減圧下、蒸気浴上で加熱乾燥させ、最終的な収量を測定しました。そして、収率を計算すると、50~60%になり、すべてが反応するわけではないことに気付きました。その後、融点測定で純粋なアセトアニリドができたか確かめ、収率と純度の点からよい実験をした班ベスト3を選んでもらいました。

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有機化学分野は、まだ学習していませんでしたが、これまで学習した化学の知識が活きる部分が実験の随所にでてきました。生徒たちは化学の面白さ感じることができ実験で、大変素晴らしい経験となりました。

近藤慎一教授、そしてTAの大学院生さん、本当にありがとうございました。

<主な生徒の感想>

・まだ、授業では習ってない分野だったが、教授や大学院生の方がわかりやすく教えてくださり、とても有意義な実験になりました。合成の様子や再結晶の様子がとても面白く、実験を通じてたくさんのことが学べました。もともと実験は好きでしたが、今回の実験を通じてさらに化学が好きになりました。最後の評価で1位となり、どこの班よりもよい実験をしたということもうれしかったです。(女子)

・実験の前にどのような物質がどれだけ得られるかを計算をして実験に入ることは高校と一緒でした。今まで自分が聞いたことのない試薬や吸引ろ過などやったことのない実験操作ができて、とても興味深かったです。実験の途中で最近授業で学習したことを実験で使うことになるとは思わず驚いたが、今学習していることが化学の基本なのだと改めて思いました。(男子)