CSSH体験型実習講座in山大(生物学講座)が行われました。

「チャレンジSSH」事業の体験型実習講座が実施されました!

10月3日、24日、31日と、三回に分けての体験型実習講座が山形大学理学部生物学教室にて実施されました。今年度は山形大学理学部生物学科の宮沢豊先生から、「DNA抽出とPCR法」というテーマで実施していただきました。対象生徒は2年次理系生徒59名です。

まずはDNAの構造と性質の復習から。DNA塩基の構成(A、G、C、T)から始まり、ゲノムサイズと遺伝子数、半保存的複製を立証したメセルソンとスタールの実験など、一年次に習った内容からさらに発展的な分野への説明が行われました。遺伝子の内容をすっかり忘れていた生徒には戸惑いのカオもちらほら見受けられましたが、DNA増幅のアニメーションなど生徒を飽きさせない工夫もあり、目に見えない世界の話ではありますが少しずつイメージが膨らんでいるようでした。そして、講義の最後は今回の実験の根幹となる電気泳動法の説明です。DNAが負に帯電しているからこそ電気を流すことでアガロースゲルの中を進んでいくことや、分子量の小さいDNAほど進んでいくことを教えていただきました。

講義終了後は早速実験にとりかかります。まずはシロイヌナズナからのDNAを取りだす作業。慣れないマイクロピペットに四苦八苦しながらも、ミスのないよう取り組みます。

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きちんとDNAが含まれているのか不安になりながらも試料をPCRにかけます。キャリーマリスが発明したこの方法は温度変化を繰り返すだけで、試料となるDNAはネズミ算式に増幅されていきます。これにより、わずかなDNA断片が膨大な量となり、様々な分析や、場合によっては犯罪捜査にもつかわれることを学びました。

午後からは、電気泳動法によるDNAの検出です。染色に使われる蛍光色素は発がん性があるということ、また、感電の危険もあるという説明を聞き、生徒たちにも緊張が走ります(危険なところは宮沢先生がしてくださいましたが・・・)。使い慣れてきたマイクロピペットですが、アガロースゲルウェルへの滴下作業の際にはさすがに生徒たちも苦労した模様。何人かの「あぁ~!」という声とともに、全ての試料が無事(?)に入りました。このあと電圧をかけてDNA断片を検出しました。

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結果をモニター上で確認。うまく増幅されていたDNAがバンドとなって見え、一日の取組の成果によろこぶ班も多くありました。一方で何らかの操作ミスで検出されない班もいくつかあり、実験というのはこのような地道な細かい作業の繰り返しであることを最後に身を持って教えていただきました。

<主な生徒の感想>

・実験内容が、高校でやる実験とは違ってとても繊細な実験だった。空気中のちりとか、人の指紋がつくだけでやり直しというレベルで驚いた。とても時間のかかる長い実験だったけど、最後にDNAを検出できたときはやりがいがあった。大学生はいつもこのような実験を行っていることを知って、私も大学で学びたいと思ったので頑張りたい。(女子)

・実験とは、常に成功するものではなく、何回もチャレンジすることで失敗の経験が積み重なり、成功へとつながるのだと教えてもらいました。これからは出来なかったからとあきらめるのではなく、何度もチャレンジしていきたい。(男子)

宮沢先生、本当にありがとうございました。