SSH関連カテゴリー: 活動報告

後期第1回校内東京大学金曜講座開催

10月1日(金)に,今年度後期最初の東京大学「高校生と大学生のための金曜特別講座」を校内で視聴しました。今回は「第二の地球探しの現在と未来」と題し、成田憲保先生( 東京大学 教養学部 学際科学科・教授)がご講演くださいました。視聴するための会場が会議室であったため、今回は高校1年次にほぼ限定した開講となり、29名が参加しました。系外惑星研究の最新情報を知ることで、様々なことに気づいた時間となったようです。

<生徒の感想から>

2009年までには太陽系外惑星は数百ぐらいしか見つかっていなかったのに、ケプラーの打ち上げをきっかけに数千の星を見つけられるようになって、技術の発展のスピードに驚いた。今回の講演で驚いたことはたくさんあったが、一番学んだことは、一つの分野だけでは研究できず、視野を広げ、分野の枠を超えた研究によって新しいことがわかることを感じました。自分の専門、決まったものだけしか考えないことは、何かを見つける事に繋がらないとわかりました。研究が世界で協力して行われていて、やはり英語は大事だと思いました。(S.Y.さん)

今回の講座を受けて、現在の第2の地球探しがどのような状況なのか詳しく学べました。惑星をどうやって見つけるのかもわからなかったのですが、「視線速度法」「トランジット法」などの見つけ方があり、具体的にどのようなことがわかるのか、どのようにして判別するのかなどを知ることができました。また、ケプラーやTESSなど、惑星を見つけるための優れた点と問題点も詳しく知ることができて、とても面白いと感じました。特に、印象に残ったのは、ケプラーが使われ始めて、4ヶ月で12351個もの新しい惑星を見つけたと言うことです。宇宙にはまだまだ未知の惑星などがあることを感じました。また先生がMusCATと言う観測装置を作っている場面で、仲間の人たちと一緒に自分の手で組み立て、小規模なスペースで作り上げている場面を見て、自分の手で身近な場所から宇宙とつながる装置を作っていることがすごいと思い、難しそうだった宇宙が身近に感じられました。(S.A.さん)

Nonghinwittayakom School (Thailand)との交流開始式を行いました

本校は,ユネスコスクールのネットワークを通じ,タイ王国のルーイ県ノーンヒン郡(タイの東北部)にあるノーンヒンウィッタヤコムスクール(Nonghinwittayakom School, https://www.nonghinwit.ac.th/index.php)との交流をしていくことになり,その交流開始式が9月24日(金)に行われました。両校の校長式辞の後,それぞれの学校の説明,タイ舞踊と花笠踊りの披露があり,生徒会役員紹介,質疑応答と,約1時間のオンライン交流となりました。コロナの影響で相手校の生徒は各家庭からの参加ではありましたが,多くの生徒の参加もあり,今後の交流が期待できる開始式となりました。

本校の紹介は前生徒会長の青柳匠朗君がPowerPointを用いてタイ語を織り交ぜた英語で行い,花笠踊りは本校中学3年生の代表3名が直前に引き受けてくれ,見事に踊ってくれました。

今後はまずEメールでの交流(希望者)から始まり,総合探究の共同研究や現地訪問まで交流を進めていく予定です。

 

「21世紀の中高生による国際科学技術フォーラム」(SKYSEF)に参加

SKYSEF2021(「21世紀の中高生による国際科学技術フォーラム」)が8月17日(火)-31日(火)に今年もオンラインで開催され、本校からは高校3年次の生徒5名が英語によるポスター発表と口頭発表で参加しています。19日に行われたZoomを介した口頭発表には、アメリカ、台湾、タイ、イタリアの高校生が参加し、本校からは鈴木菜々乃さんと山本杏夏さんが2年次に総合探究Ⅱで進めた食べられるストローの研究を、英語で堂々と発表しました。審査員の先生方も英語による質疑の中で、重要な研究と仰って下さり、本校としては、初めてのライブによる国際的な研究発表を成功させることができました。

動画配信によるポスター発表には、井上大地さん、髙橋廣之介さん、田中愛純さんが参加しており、SKYSEFのサイト(https://sites.google.com/view/skysef2021/home)で8月31日までご覧いただけます。

全国SSH生徒研究発表会(神戸)に参加してきました!

令和3年8月4日(水)~5日(木)、神戸国際展示場にて行われたスーパーサイエンスハイスクール生徒研究発表会に発表者2名の生徒が参加してきました。今年度は万全の感染症対策を講じ、国内約220校の参加(ポスター掲示のみ含む)による発表会となりました。

本校からは、「紙製ゼンマイの可能性」というテーマの2人グループが参加しました。代表生徒たちは、校内での発表は勿論のこと、外部発表会においても、東北地区サイエンスコミュニティ研究校発表会や他県のSSH校における成果発表会などで経験を積みながら、その都度助言を頂いて参りました。更に、本校と連携体制にある山形大学の栗山教授のご協力をいただき、研究を深めてきました。当初は、紙製ゼンマイの評価方法の試行錯誤などありましたが、最終的には、手製の紙製ゼンマイを活用したミニカーの試作品を完成させ、本発表会に臨みました。

当日は、入れ替わりに聴衆の方がいらっしゃり、ソーシャルディスタンスを保ちながらということもあり、意見交換など苦慮する場面もありましたが、様々なアドバイスや講評をいただきました。

また、代表生徒は、他校の生徒の発表を拝聴する際も、発表者の説明に聞き入り、積極的に質疑を交わしていました。

 

新潟県立新潟南高等学校「令和3年度 江風SSH成果発表会」にリモートで参加しました!

令和3年7月26日(月)新潟県立新潟南高等学校「令和3年度 江風SSH成果発表会」にリモートで参加させていただきました。江風SSH成果発表会は、新潟県立新潟南高等学校が平成15年度の文部科学省「スーパーサイエンスハイスクール(SSH)」研究開発校の指定 以来、平成30年度から第4期目の指定を受け、研究開発の一環として取り組まれている発表会です。感染症拡大の最中、新潟南高等学校様のご厚意でリモート参加の機会をいただきました。今回は、本校を代表して8月に行われる全国SSH成果発表会に参加する高校3年次生が2人参加しました。今年度になり、他校生徒との初めての発表会に加えて、機器操作が不慣れであったりと苦労は尽きませんでしたが、参加した生徒たちは新潟南高等学校の生徒の皆さんとの質疑応答などの交流を楽しみ、有意義な時間を過ごしました。新潟南高等学校の皆様、貴重な機会をいただき本当にありがとうございました。

第4回東桜サイエンスラボ

令和3年7月22日(木)本校において、地域の小中学生を対象とした親子実験教室である東桜サイエンスラボを行いました。1年ぶり4回目の実施です!

感染症対策をとっての実施のため、一昨年よりも受講者を減らしての実施となりました。当日はおよそ32組64名ほどの小学生とその家族の方が参加してくださいました。本校中学、高校の探究部員などもティーチングアシスタント(TA)として参加し、地域の方々と触れ合いました。実験教室は以下の4つのコースです。

コース1…気圧・水圧を感じよう!(物理:真空中の食べ物の姿は?などの真空実験と浮沈子作り)

コース2…身近なもので発電しよう!(化学:身の回りにある物を用いた簡単な電池作りと様々な反応)

コース3…化石レプリカを作ろう!(地学:化石標本から型を取り、本物そっくりな化石レプリカを作り)

コース4…水棲昆虫を観察しよう!(生物:白水川で生き物採集後、種類や数を調べることで川の性質を判定)

 

オープニングは、探究部による挨拶と演示実験です!

 

 

 

 

 

 

 

コース1 マシュマロおばけに大興奮!     浮沈子作成

 

 

 

 

 

 

 

コース2 手作り電池完成!          蓄光アクセサリーは光るかな!?

 

 

 

 

 

 

 

コース3 化石レプリカ作り!

 

 

 

 

 

 

 

コース4  白水川にて採集!         実験室に戻って調査!

 

 

 

 

 

 

 

【参加者の声】

・なんでそうなるのかわかることができました。また、浮力の仕組みなども知ることができたので家でも活用してみたいと思いました。(物理)

・普段知れないようなことがわかった。ものの性質について、よく知れてとても楽しかったです。(化学)

・化石を見るのが初めてだったので、まずは見れてうれしかったです。家で作ったレプリカをかざります。(地学)

・久しぶりに川に入って楽しかった。川にはたくさんの昆虫がいて、もっと生物について知りたいと思いました。近所の川でも調べてみたいです。(生物)

・子供と一緒に実験をする機会は普段ないため、大変貴重な時間となりました。子供が興味を持ちやすい内容で、TAの生徒さんと一緒に進めることができてよかったです。(保護者)

【TA生徒の声】

・科学を一緒に体験するのが楽しかった。しっかりとした事前の準備をする大切さも感じました。(高校生)

・自分の説明が、相手に理解してもらえることがうれしかった。来年ももっと工夫して頑張りたい。(高校生)

・人に話しかけるのは緊張したが、一緒に楽しみながら実験できて自分も知らないことを学べて楽しかった。(中学生)

・先生を支える役割だったが、積極的にアドバイスをしたりして、場の雰囲気を楽しいものにするのが重要だと感じました。(中学生)

SSH通信 第12号

 

 

 

 

 

 

第9回校内東京大学金曜講座開催

7月16日(金)に,今年度前期最後の東京大学「高校生と大学生のための金曜特別講座」を校内で視聴しました。今回は「不平等の社会学:データから社会を考える」と題し、橋本摂子先生( 東京大学 教養学部 教養学科・准教授)がご講演くださいました。終業式当日だったにもかかわらず、中学1年生6名、2年生11名、3年生3名、高校1年次31名、2年次生5名の56名が参加しての開催となりました。ジニ係数を初めて知った生徒も多く、そこから結果としての不平等を読み取れること、また日本国内の男女間での大学進学状況など、多くの学びを得たようです。本講座は9月後半に冬学期が始まりますので、また多くの生徒の参加を期待しています。

<生徒の感想から>

完全平等が必ずしも良いとは限らず、競争の結果ではなく、競争条件を平等にすることが大切だということ知った。機会不平等というものは確かに日常生活で感じることがある。私たちなんて、まさしく影響を受けている。山形は首都圏に比べると様々な機会が制限されている。そう考えると、東桜学館は山形の中では充実している学校だと思う。また、現状と期待が一致しない場合、ジェンダー不平等等を認めてしまうなどの葛藤調節機能は私は機能させたくないと思った。(1年次 N.M.さん)

聴くことが出来て良かった講義でした。データやグラフから読み取れる情報の多さに驚きました。私はずっと日本の社会の仕組みに興味があったので、学ぶことができて良かったです。また、政治上の出来事への関心が、女性の方が低いという情報を見て、私自身も無意識にジェンダートラックに陥っているのかな、と思いました。身近なことも全て格差につながっているのかもしれない、と感じたので、これからはもっと周囲を見て行動したいと思います。(2年次 M.Y.さん)

第8回校内東京大学金曜講座開催

7月9日(金)に,今年度8回目の東京大学「高校生と大学生のための金曜特別講座」を校内で視聴しました。今回は「サメを科学する」と題し、兵藤晋先生(東京大学 大気海洋研究所・教授)がご講演くださいました。東桜キャンプから戻ってまで受講した生徒を含め、中学1年生16名、2年生13名、3年生5名、高校1年次38名、2年次生7名の79名が参加しての開催となりました。サメの生態だけでなく、好きなこと仕事にして、サメが好きなことがひしひしと伝わる講演に、好奇心を刺激され、将来について考える機会になったようです。次回は7月16日(金)「不平等の社会学:データから社会を考える」(橋本摂子先生: 東京大学 教養学部 教養学科・准教授)を拝聴します。前期最後の講座となります。

<生徒の感想から>

サメやエイなどが脊椎動物のベースになっていたことが分かった。人間などの哺乳類は、両生類や鳥類などの生き物が基になって今の姿があるので、サメとも少し似ている体の生態であることも知ることが出来た。元々サメはかっこいいなどのイメージしかなかったので、サメの生態について詳しく知ることが出来てとても良い機会になった。サメは絶滅危惧種で、繁殖するのが難しいことを知り、私たちがプラスチックなどを捨ててしまったり、汚してしまったり、乱獲したりしてきたことが原因なので、少しでもサメを含む海洋生物たちが安全に産卵することが出来る環境づくりをしたいと思いました。世界的に見ても、海洋生物だけでなく、陸生動物と共存して生きることができるといいと思います。私は改めて海の環境を知り、生き物たちの現状に目を向けて、自分にできる活動を見つけていきたいと感じました。(高2 K.A.さん)

 

第7回校内東京大学金曜講座開催

6月18日(金)に,今年度7回目の東京大学「高校生と大学生のための金曜特別講座」を校内で視聴しました。今回は「デジタルゲームの感性学」と題し、吉田寛先生(東京大学文学部 思想文化学科・准教授)がご講演くださいました。中体連や高校の期末考査の直前ではありましたが、中学1年生13名、2年生11名、3年生6名、高校1年次20名の50名が参加しての開催となりました。次回は7月9日(金)「サメを科学する」(兵藤晋先生: 東京大学大気海洋研究所・教授)を拝聴します。

<生徒の感想から>

今回の講話は非常に興味深い内容の話でした。吉田先生がご自身で研究された内容・歴史の内容もあり、面白く、また難しい話でもありました。ゲームが遊びにおいて我々が何を感じ、学習し、何を得ているのかを知ることが出来ました。自分も何気なくプレイしているゲームや遊びがどのような利点をもたらしているのかを知れました。デジタルゲームが、今世界で活躍している人たちの備えているような力を育んでくれているということにも驚きました。最後に、デジタルゲームの感性学の問という話では、今では誰もが分かるような構成をしているゲームのような簡易化された構成を、現実世界に取り入れることが必要になってくるという話を聞き、ゲームから学べることは非常に多く、人の感性を豊かにしてくれるということを知ることができて非常に良かったです。(1年次N.N.さん)

今回の講義を通して、大学での研究の面白さを知りました。学問的にゲームは定義付けがなされており、様々な効果があることに驚きました。ゲームには、感性を磨き、能力を向上させる可能性があると知り、ゲームに対する向き合い方が変わる思いでした。ゲームによって他人や社会とつながり、コミュニケーションの1つ上をいく(メタ・コミュニケーション)ことができ、高い知的能力が必要とされることで、ゲームも遊びではないのだなと思いました。(1年次N.U.さん)