本年度の国公私立大学入試結果がほぼ出そろいました。今年度の大学合格実績としては、念願の難関大学である東京大学1名、一橋大学1名、東京工業大学1名、神戸大学1名、東北大学7名が合格しました。また、地元の山形大学では医学部医学科2名を含む29名(一貫生14名、高入生15名)が合格し、国公立大学へは延べ77名が合格しています。さらに、私立大学では、早稲田大学、上智大学、東京理科大学、明治大学、青山学院大学、立教大学、中央大学、法政大学、国際基督教大学(ICU)、立命館大学、東北医科薬科大学医学部医学科などにも合格しました。これらの結果を受けて、3月23日(水)、中学校3年、高校1、2年の在校生に向けて、合格体験報告会を実施しました。この会では上記各大学の合格者中、代表7名の先輩たちが大学合格に向けての体験をわかりやすく丁寧に語ってくれました。この7名に共通することは「学習の習慣化が大切である」ということで、先輩たちの努力の結果は、後輩にとっても大変励みになるものです。この講話を聞いて後輩たちがさらに新たな道を開拓し、これを引き継ぎ、繋いでくれることを願っています。お忙しい中、後輩のために来校し、語ってくれた先輩の皆さん、ありがとうございました。
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3月5日に、高校1年次生を対象に東京外国語大学教授の投野由紀夫先生による英語講義が行われました。投野先生はコーパス言語学で著名な先生でNHKの教育番組を長年担当されています。本日は、使用された英語の大量の言語資料であるコーパスを通して、使用されている英語における基本語彙の重要性と効果的な単語学習法等をご教授いただきました。毎日10分でもよいので単語学習を行うこと。忘れるころに復習をすること。最低でも5回は繰り返し学習すること。「トップ100語」の動詞+基本語の力が不可欠であることなど、今後の学習に大変役立つ内容でした。講義の後、生徒から、単語学習のインターバル等について質問が出ました。先生からは覚えなければならない期日から逆算して最低でも5回学習できるように計画して学習するようにアドバイスをいただきました。投野先生、本日は誠にありがとうございました。
昨日、地域産業理解促進事業の一環で高校1年次の生徒を対象に、株式会社サリバテック取締役CTO杉本昌弘氏よりご講演をいただきました。コロナ感染拡大防止の観点から、オンラインでの講演となりました。サリバテックは唾液一滴から各種癌を判定するキットを開発して販売しています。癌の早期発見に貢献している企業であり、鶴岡市にある慶應義塾大学先端生命科学研究所からのベンチャー企業として2013年に創立されました。
講演では、唾液から各種癌を判定する利点や社会貢献の観点が説明され、その後、杉本先生がどのようにキャリアを積んでいったのかが語られました。様々な紆余曲折を経て現在の仕事に就かれていること、挫折も重ねながらも挫折が功を奏したこともあったこと、などの経験を通して、何かうまくいかなかったことがあっても努力し続けることの大切さを語っていただきました。
先生からのお話のあと、生徒から活発に質問がなされました。「唾液による癌判定の費用はどのくらいなのか」、「コロナ禍の中を生き抜くにはどうしたらよいのか」、「唾液によるコロナ感染の判定は可能なのか」等、様々な素朴な疑問に丁寧に答えていただきました。いまだに収束していないコロナ禍の中にあり、コロナ関連の質問も多くなされました。生徒は、将来の自分のキャリアをいかに築いていくのかを、社会貢献の観点も踏まえつつ、じっくりと考えることができたようでした。杉本先生、お忙しい中ご講演いただきまして、ありがとうございました。
進路学習課通信Vol.1
合格体験発表会が行われました。
報告が遅くなりましたが、去る3月23日、この春の卒業生による合格体験発表会が行われました。ついほんの先日まで、進路実現を目指して努力を続けてきた先輩たち6名の生の声を聴く貴重な機会となりました。そのなかでも、東桜学館となって初めて東北大学(工学部)に合格した先輩からは、苦手科目から逃げているだけでは決して合格は勝ち取れないという話がありました。2年次に進路目標を定めたのと同時に苦手教科にも積極的に取り組むようになりました。本人いわく、「笑っちゃうくらいにダメな教科」でも少しずつ分かっていく、できていく喜びに目覚めたそうです。言われてみると、彼はいつも楽しそうに受験勉強していました。「どうせやっても伸びない」、「めんどくさい」と思わず、「まだまだ伸びしろがある」、「わかれば楽しい」…苦手科目ともそのようにつきあえたらどんなに楽しく学習できることでしょうか。また、6名中5名が運動部(ソフトボール部、陸上部、バドミントン部、弓道部)、残る1名も吹奏楽部と、部活動との両立にも苦心しながら、それぞれ自分の生活スタイルにあった学習方法を確立していったようです。自分の失敗談をもとに話してくれた先輩もいました。
この発表会に代表で話をした6名に共通する点は、ともに高い志を最後まで貫いた生徒であるということでした。ある先輩は山形県立保健医療大学(理学療法学科)の推薦入試を受験しましたが残念ながら不合格。心が折れそうになりながらも一念発起し、見事一般入試(前期)での合格を勝ち取りました。またある先輩は前期試験で第一志望の東北大学(文学部)に受験しましたが不合格。第二志望秋田大学(教育文化学部)の後期試験合格を目指して、この発表会の直前まで粘って学習を続けました。彼女が話してくれたのは、「受験を通して学んだこと」と題した次のような内容でした。「…(前期の)結果は不合格でした。正直、今でもとても悔しいです。でも、受験したことは全く後悔していません。東北大学に挑んで得たものがあるからです。これまでにないくらいに勉強しました。(中略)落ちたとわかった瞬間、これまでの努力や自分のすべてを否定されたようで絶望しました。試験の厳しさを知りました。ひたすら自分と向き合い、自分について考えました。自分の本性を知りました。学力以上に人間としての力を得たと思います。(中略)しばらく立ち直れなかったのですが、自分を奮い立たせて後期まで何とか受験してきました。そして、一昨日、秋田大学に合格できました。今は達成感と新たな目標で胸がいっぱいです。…」今回の発表会に参加した在校生たちが1年後、2年後に彼女と同じような達成感を感じながら東桜学館を巣立っていくことを願ってやみません。先輩方、お話ありがとうございました。