1年次 国際理解講演会が行われました

9月4日に、日本電子(株)技術顧問、(公社)日本顕微鏡学会 学会連携推進委員の広瀬治子 先生をお招きして、本校1年次を対象に国際理解講演会を実施しました。広瀬治子先生は、山口大学にて獣医師免許、医学博士を取得された後、帝人(株)に入社し、バイオミメティクス研究会運営委員や、日本顕微鏡学会 常務理事などを歴任し、2022年に帝人(株)を退職後、JEOL(日本電子株式会社)技術顧問として活躍されています。

今回の講演では、「みなさんの日常と電子顕微鏡」というテーマで、日本が世界に誇る科学技術である電子顕微鏡について、その構造や製造過程、さらには日常生活や社会のさまざまな場面での活用事例について、わかりやすくお話しいただきました。生徒たちは、電子顕微鏡が多様な分野の研究開発や社会課題の解決に貢献していることを学び、科学技術への理解と関心を一層深めることができました。

講演を聞いた生徒からは、以下の感想が寄せられました。

・日本電子株式会社の生産拠点が山形にあるということに驚いた。工場というと、太平洋ベルトのような沿岸部の工業地帯を想像してしまう。しかし、山形のような自然が豊かで静かな土地が「電子顕微鏡」という精密な製造工程を必要とする作業にマッチしているのだという。山形だからこそできるものづくりに誇りを持ち、地域の特色や良さを守っていかなければならないと感じた。

・顕微鏡を物を観察する道具としてしか見ていなかったが、「問題を可視化し、解決するためのツール」として使われることを知り、顕微鏡に対する考え方が変わりました。

・バイオミメティクスという技術の話が印象に残りました。ハスの葉の表面の構造を真似てヨーグルトのフタが作られていたり、サメの皮膚の構造を学んで、水着が作られていることを知り、驚きました。多様な生物の機能が私たちの生活に役立てられているのだと、電子顕微鏡の活用を身近に感じることができました。

広瀬治子先生、お忙しい中、貴重な講演をしていただき、誠にありがとうございました。