2025年度後期第2回 校内東大金曜講座開催

10月24日(金)、後期第2回目となる、東京大学教養学部主催の「高校生と大学生のための金曜特別講座」の受講を校内で行いました。今回は、中学生15名、高校生66名の計81名の生徒の参加となりました。今回は、「2次元(描ける)3次元(見える)4次元(感じる?)… 無限次元(るるる?)」と題し、東京大学 理学部 数学科・教授 高津 飛鳥先生から授業をしていただきました。

受講後の生徒からは以下のような感想が寄せられました。


・今回の金曜講座では、2次元から3次元、そして4次元以降の多次元空間へと概念を拡張しながら、超立方体や超球体といった構造を通じて“次元”の本質について考える機会を得ました。私たちが普段当たり前のように感じている空間の感覚が、次元が増えることで全く異なる性質を示すという話が印象的でした。特に、超立方体の各頂点や辺の関係性が次元の増加とともにどのように変化していくか、また超球体における体積や表面積の振る舞いが直感と大きく異なるという点に、数学的な美しさと不思議さを感じました。多次元という一見抽象的なテーマを通して、数学が持つ想像力の広がりや、目に見えない世界を論理で描き出す力を改めて感じる講義でした。

n次元のものの体積を考えるときはn-1次元のものの体積を考えればよく、n-1次元の体積が長さl(半径r)だけ積み重なっている、という考え方が新鮮だった。数ⅡBの微積分、数列を学習したら、もう一度考える機会を持ちたいと思う。最後に言及された、超球体の体積Bn(1)は、無限大に発散せず0に収束するというものは今の自分では説明できなかったので、これを示すことを今後の課題としたい。


今回の講義では、タイトルに興味を惹かれ参加した生徒も多く、空間を数学的視点から捉える手法を熱心に学んでいました。一見創造しづらい空間図形の様子もわかりやすく説明してくださり、生徒たちの今後の学習意欲がさらに高まったように思います。また、高津先生の学生時代のお話をお聞きし、「先生のように授業で習ったことに疑問を持ち、自分の中で納得するまで問題と向き合う姿勢を持つようにしていきたい」と多くの生徒が感じ、良い刺激となったようです。