東京大学金曜特別講座(後期全6回)は、本校の日程の関係で4回のみ実施となりますが、その第1回(通算で第6回)が10月5日に行われました。講師は東京大学 教養学部 学際科学科・助教の小豆川 勝見先生で、「放射線をとことん測ってみる ―測定の現場から―」という演題で、放射線をとことん計ってみたらどんなことがわかったのかを伝えてくださいました。少人数ながら、スマートフォンを参加者は使って参加し、講師にアンケート結果や質問が届くという形態で行われ、「とてもいい講義でした」と好評でした。
【参加者の感想】
セシウムはウランの破片でとても大きなエネルギーを発することがわかりました。たった1gで人間は死に至り、プールの水がお湯になるほどとは知りませんでした。テレビで聞くベクレルやシーベルトの意味を初めて理解して、今後は情報を役立てることができそうです。(1年 A.S.さん)
原発事故で飛散した放射性物質の量は手に載るほど少ないことを知り、とても少ないように思えたが、その量を回収するためだけに数兆円もの予算が使用されていると知り、驚いた。今日の講演を聴いて、放射線を安全に使用する技術を持っていない私達がそれを使用していいものなのか、疑問を持った。放射線についてより多くの人に知ってもらい、社会全体で考えなければならない問題だと思った。(1年 A. T.さん)
2025-01-16T12:38:08+09:00
山形県立 東桜学館 中学校・高等学校
7月13日(金)、本校では第5回目となる「東京大学 高校生と大学生のための金曜特別講座」が本校大講義室で行われました。今回は、「微積分でよみとく脳・生命・社会」というタイトルで、東京大学先端科学技術研究センターの小谷潔先生にご講演いただきました。参加者は高校1年次生10名と2年次生1名、保護者1名、教員3名でした。「微積分」ということで、高校1,2年次生にとっては、まだ未習分野であることから、難しい内容になることが予想されました。しかし、いざ講演が始まってみると、難しい微積分の計算は省かれ、自然現象のみならず経済などの社会現象の中にも数学の微積分が役立っていることが興味深く紹介され、文系理系問わず教養が深まる講演となりました。残念ながら高校3年次の参加はありませんでしたが、微積分を学習した3年次生であれば、一層興味深い内容であったに違いありません。受験勉強の息抜きにでも、この東大金曜講座を受講してくれる3年次生が現れると、受験解法だけでなく、興味や関心が広がり、向学心の向上にもつながっていくものだと思います。
生徒の感想
意外なところで微積分が使われていることに驚いた。今、微分を授業で習っているので、楽しみながら将来使えるようにしたい。また、三角関数、指数・対数関数、確立、データ分析とも深く関わっていることがとても面白かった。自分は文系だけれども、数学全体的に頑張ろうという気になれたので良かった。(2年男子)
これから学ぶ微積分への興味が高まった。社会に出てから使わないような計算も、使う機会があるのだなと思った。今回の講座はとても難しかったが、いつか理解できるようになりたい。(1年女子)
微積分をまだ学習していないので難しかったです。微積分は高校で学んでから大学でも学び直すくらい大切だとわかったので、しっかりと学習していこうと思いました。様々な物事の法則や規則を読み解くことに微積分は役立っていることが分かりました。関数で表される動きや法則は、私たちの生活に関連しているところもあり、微積分は身近なものだと感じました。(1年女子)
2025-01-16T12:42:27+09:00
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6月22日(金)に、本校では4回目の東京大学金曜講座を実施しました。今回の講義内容は工藤和俊先生(東京大学大学院情報学環・学際情報学府・准教授)による「運動の上手な人はどこが違う?」で、高校1、2年次75名が参加し、多くの学びを得たようです。
生徒の感想から
この講座を聞いて思ったことが2つあった。1つ目は、やはり努力は才能を超えることがあると思ったことだ。1万時間の法則を実践していた人は、日本代表など努力のために才能以上のものを得ていて、改めて努力のすごさを知ることができた。2つ目は、人体のすごさだ。ピアノやドラムやダンスが上手い人は力の抜き方をしっかり身につけているということだった。才能以前の問題で、これもまた努力が功を奏し、体が順応して身につけたものだと知ることができた。(1年 M.I.)
様々なスポーツのプロと一般の人では、筋肉の動き、共伸縮が大きいか、小さいか、力の抜き方や抜くところ、見ている場所や頭の動きなどが全然違っており、こんなにも違うものかと思った。トータルで運動をうまくなりたい時に、それぞれの階層構造、階層間の伸びしろを伸ばすことが大切、と仰っていたので、自分に合っている、伸ばしやすい所をしっかりトレーニングしていきたいと思った。意識をしないで自然に力が抜けるのは凄いが、練習が大事だとわかった。(1年 T.O.)
2025-01-16T12:43:16+09:00
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6月8日(金)の午後5時半より、東京大学教養学部の教授、池内昌彦先生による「光合成とバイオテクノロジー」と題した講義を、高校1年次生23人が受講しました。炭素濃度が上昇している世界における、重要な研究分野をわかりやすく説明していただき、参加生徒は熱心に聞き入っていました。
生徒の感想より
今回の講座から生命科学やバイオテクノロジーの魅力をこれから私たちがさらに知っていくことが大切だと思いました。ペプシという酵素がとても優れていて、遺伝子改良に期待ができると思います。人間などの動物が光合成をできる時代という不思議な世界が楽しみです。(高校1年 M.S.さん)
光合成をする生物を効率よく利用するには、いくつかの課題があることが分かった。また、シアノバクテリアや大腸菌に他の遺伝子を入れることで、ソルビトールなどの普通は作れないものを作れるという話を聞き、将来的には様々なものがシアノバクテリアなどから生産される時代が来るかもしれないと思いました。(高校1年 Y.T.君)
2025-01-16T12:43:52+09:00
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5月11日(金)の午後5時半より、東京大学教養学部の準教授、鳥井寿夫先生による「タイムマシンは可能か?:原子時計とウラシマ効果」と題した講義を、高校60名、中学生1名が受講しました。テレビ会議による受講ですが、講義後には本校1年生がチャットによる質問をし、鳥井先生に解説もして頂きました。
生徒の感想より
未来へのタイムトラベルが、現存の物理学(一般相対性理論など)で理論上可能であることに驚いた。こうした理論をアインシュタインがはるか前に説いたのはすごいと思う。物理に興味を持つとても良い機会になった。(高校1年 M.E.さん)
講義を受けて現代科学の進歩にとても驚きました。アインシュタインの相対性理論などから、未来へのタイムトラベルは原理的に可能であると聞き、時間・空間的な物の移動ができるようになるにはどんな技術が必要になるのか興味を持ちました。原子時計の存在とそれに関わることを学べてとてもためになりました。物理学は私たちの生活に大きく影響しているので、こういった科学の進歩について学び、また自分にどんな関わりがあるのかを知ることは重要だと感じました。(高校1年 H.A.さん)
2025-01-16T12:44:06+09:00
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今年度も、東京大学 教養学部教授の西崎 文子先生を講師としたテレビ会議による講座が4月27日に開講されました。今回は「歴史の中のアメリカ外交 ―「トランプ外交」の意味を考える」と題した、トランプ外交の特徴を、アメリカ例外主義を取り上げてアメリ カ史の文脈から分析しながら、アメリカ外交の現在をオバマ大統領と比較して考えるという内容でした。本校生は1年生を中心に44名が17時30分から19時まで大講義室で拝聴しました。
生徒の感想から(抜粋)
トランプ大統領だけが「アメリカは例外」を意味した発言をしていると思っていたけど、アメリカ史の中ではしばしば見られたことだと知って驚きました。ICCに参加しない理由や、例外主義の二面性を知り、理解が深まったと思います。(2年 M. H.さん)
トランプ大統領の考え方はアメリカの例外主義に当てはまると思い、第三者の視点で客観的に見ることの大切さがよくわかりました。オバマとは対照的な考えを持つトランプの政治が、ベトナム戦争の反戦運動のように新しい動きの可能性があるならば、良い方向に変化するという願いも込めて期待してみたいとも思いました。(2年 J. S.さん)
私のイメージではオバマ前大統領の政治はとても協調性があり、今までの過ちやアメリカ、世界が抱える問題にしっかりと向き合っていたように思う。しかしトランプ大統領の政治になり、今のアメリカは「攻撃的」「利己的」になったように感じる。「例外的、特殊な国」「模範である」…。正直、今の私では理解できない。だが、トランプ大統領は不動産業を通じて世界を見、世界の抱える問題、また世界を動かすには経済力が必要で、自国が世界の模範になるべきだと考えたのだと思う。私はこのトランプ外交は世界を変える第一歩であると思う。(1年M. T.さん)
2025-01-16T12:44:19+09:00
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2月16日(金)、今年度第9回目となる「高校生のための金曜特別講座」が行われました。受講生徒は、1年次生56名、2年次生1名です。
今回は、東京大学教養学部総合自然科学科 教授 松田 良一 先生による「哺乳類の進化と妊娠-胎生の不思議ー」という演題でした。人類にとって、まだまだ未知な現象が多い胎生・妊娠現象について、マウスの実験結果などを交えて分かりやすくお話しいただきました。
また、 松田先生は、この「高校生のための金曜特別講座」の創始者であり、この3月末でご退職されるということで、講演後半では、「高校生のための金曜特別講座」の歴史や先生の思い入れを熱く語ってくださいました。
今年度の本講座は終了となります。また4月から開講予定です。
以下に、生徒の感想の一部を紹介します。
免疫の分野で、自己と非自己について学習したことがありました。妊娠のことをよく考えると、なぜ拒絶しないのか、という疑問があることに、改めて気付きました。胎児の細胞が母体に進入しても拒絶しないことは驚きです。理由をもっと詳しく知りたいと思いました。また、マウスの実験で、老いているマウスが若返ったという内容をきいて、あり得ることなのかと驚きました。今まで妊娠については深く考えたことがありませんでしたが、こういった視点から考えると面白いと思いました。(女子)
中学校では理科 や保健体育の授業で胎盤や妊娠について触れたが、今日初めて知ったことが沢山あった。特に、妊娠が進むにつれ、ヒトの胎盤の毛細血管が発達することや、疫学的に最終出産が遅い経産婦は長寿になるということが印象的だった。また、妊娠が胎児の生存を高めるとともに、母体にも有益であるということも理解できて良かった。(男子)
2025-01-16T12:46:37+09:00
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2月9日(金)、今年度第8回目の「高校生のための金曜特別講座」が行われました。受講生徒は、1年次生34名です。
今回は、東京大学教養学部教養学科教授 増田一夫 先生による「ヨーロッパの国境に立ってーヒト・モノ・カネの移動を考える」という演題でした。ヨーロッパの多様な国境(境界線)について学習し、その国境に立って「移民」を取り巻く諸問題について、様々な観点から講演いただきました。講演後の質疑応答では、Skypeを介しての本校生徒の質問に対して、丁寧にご回答いただきました。生徒の感想の一部を掲載します。
日本の政治やメディアでは「移民」という言葉はほとんど見られない。しかし、ヨーロッパの国々では移民はたくさんいて、国によっては受け入れ状況も異なることを理解した。2015年の調査では、移民が2億4000万人もいることにとても驚いた。その中で、ヨーロッパのある国々は反移民的な政権が統治されていることに疑問を抱いた。移民は、商品でも道具でもなく、人間だ。ある社会を選択してやってくる彼らを受け入れるには、彼らとともに対等な立場で国を作っていく覚悟が必要だと私も思いました。普段からこのような国際問題に目を向けて生活することが大切であると改めて実感した。(男子)
TVや新聞でシリアの難民の話を耳にするが、その背景に国境が立ちはだかっていることは知らなかった。また、難民危機の問題は、受け入れ側が不利になるようなイメージがあり、国から迫害されて最も辛い本人たちの気持ちなど一切考えることはなかった。今回、移民、難民の定義が明らかとなり、何が問題なのか、よく理解する事が出来きた。現在の日本は、少子高齢化が進み、人口について、よりシビアな問題が浮き彫りになっている今だからこそ、日本から遠いヨーロッパの問題でも、日本の未来のために考えていく必要があると思った。(女子)
2025-01-16T12:46:54+09:00
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12月15日(金)に今年度7回目となる東京大学「高校生のための金曜特別講座」が大講義室で行われました。
今回は三重県知事の鈴木英敬氏による 「伊勢志摩サミットの成果を次代を担う若者に繋ぐ」というテーマの講座でした。参加生徒は1年次8名でした。
伊勢志摩サミットにおける三重県の高校生の活躍を紹介するという内容でした。その内容はもとより、鈴木氏のバイタリティー溢れる前向きな考え方や生き方が、熱く伝わってくる講演となり、参加者は終始引き込まれてしまいました。また「c-leaning」を用いて、参加者とスマートフォンを介して直接繋がり、参加者の意見を吸い上げるという試みもあり、本校生徒の質問にも直接回答して下さる場面もありました。
以下、参加生徒の感想の一部です。
今日は、三重県の知事さんからのお話をいただきました。昨年の伊勢志摩サミットや学生時代の経験をふまえ、私たちへの将来に対する考え方やヒントを教えてくれました。その中でも私が一番印象に残ったのは、「自分で生活リズムを立てられない人は夢を叶えられない」ということです。ただ勉強を頑張るだけでなく、日々の生活をしっかりすることが大切だというものです。また、伊勢志摩サミットの時の資料を見て、行政だけでなく、高校生や子どもなど、いろんな人が関わっていることがすごいなと思いました。私も将来は、様々な形で、世界とつながっていく人になりたいし、そのためのスキルを身につけていきたいと思いました。
私は今回の講座を聞いて、積極的に行動することの大切さをあらためて知ることができました。チャンスを生かすか生かさないかは自分次第という言葉は、まったくその通りだと思います。三重県でもたくさんの取り組みをしているように、山形でも取り組みをしていると思うので、積極的に参加していきたいです。
伊勢志摩サミットは首相などの偉い人たちのものという印象が強かったけど、今日、高校生の活動を聞いて多くの人が関わっていたことを知ることができました。また、資料には参加した人の感想もあり、ほとんどの人が英語力の大切さを言っていて、これからもっと頑張らなければいけないなと思いました。講義の最後で、「進路は自分で決める」ということもこれから大切だと思うので忘れないようにしたいです。
2025-01-16T12:48:04+09:00
山形県立 東桜学館 中学校・高等学校
10月27日(金)、東京大学「高校生のための金曜特別講座」の本校における後期受講が始まりました。
今回は、東京大学教養学部附属教養教育高度化機構特任教授である中村優希先生による「海外で学ぶということ~米国での学生生活を振り返ってみて~」というテーマでした。日本と米国の教育の違いや米国での生活について、また留学を通してこそ学んだことなどお話しいただきました。以下に、生徒の感想(一部)を紹介します。
私は春に海外留学に行こうと思っています。正直1人で行くのは不安だったので、今日の話はとても参考になりました。海外に留学に行くことで、語学力は勿論、精神的に成長でき、様々な価値観を得られるそうです。今回の内容を、留学に行く時の心構えとしてしっかり吸収したいです。
とても貴重な話を聞かせてもらいました。留学と言っても、ただ留学するのではなく、目的を持ち、そしてどの時期に行くのかなどの緻密な計画が大事だと分かりました。海外と日本の違いにとても興味を持ちました。留学することの良さをたくさん知ることができて良かったです。
アメリカの大学でのスクールライフや授業の内容などを知ることができて良かったです。日本から出てみないと分からないことがたくさんあることを改めて知りました。アメリカにはいろんな人種の方がいるので、価値観の違いや、人種差別など、日本にいては感じることができないことがあるので、それを自分自身で経験してみたいと思いました。
次回の金曜講座は、11月17日(金)テーマ「宇宙から探る地球の水環境を世界の水資源」となります。
2025-01-16T12:49:25+09:00
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