2学期の学館生活にあたり⑨(校長より)

吉野弘さん(1926-2014)という山形県酒田市出身の著名な詩人の作品に「祝婚歌」という詩があります。

「二人が睦まじくいるためには 愚かでいるほうがいい 立派すぎないほうがいい
立派すぎることは 長持ちしないことだと 気づいているほうがいい
完璧をめざさないほうがいい 完璧なんて不自然なことだと うそぶいているほうがいい・・・」

といった内容の詩です。

もちろんこの詩は、これから結婚生活を始めようとする二人に贈られた詩です。
しかし、受けとめ方によっては、私たちが生きていく際の生き方にも示唆を与えているように思います。

実は、大学受験に合格する人の特徴としても「完璧主義に陥らない」がよく挙げられます。一見すると物事は完璧な方がよさそうですが、最初から100%を目指すのはさすがに”しんどい”ことは想像できます。場合によっては、60%くらいからスタートして徐々に100%を目指す・・・といった余裕があったほうが長続きするということです。

何事にもバランスが大切です。
”いい塩梅”となるさじ加減を身に付けたいものです。