第2回体験型実習講座が実施されました!

9月16日、今年度の第2回体験型実習講座が、本校物理・地学実験室にて実施されました。今回の講座は、あの113番新元素「ニホニウム」の合成および命名に携われました山形大学理学部物理学科教授の門叶冬樹先生から、「放射線の基礎知識」というテーマで実施していただきました。対象生徒は2年次理系生徒38名です。

はじめに、放射線についての基礎知識を講義いただきました。

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その後すぐに実際の測定器「はかるくん」を用いて、校舎内外の放射線(γ線)測定をしました。生徒たちは、各々散って、真剣に測定していました。

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測定後、持ち帰ったデータとしては、0.040μSv/h前後の値が多く、予想よりも低い値で安定しているとのことでした。生徒の測定結果は、重要な資料になるということで、後日門叶先生に郵送することになりました。

さて、次は簡易霧箱を製作し、実際にα線の飛跡を観察します。

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自分だけの霧箱ということで、周りを気にしながら、恐る恐る丁寧に作成していきます。スポンジにエタノールをしみ込ませ、底面をドライアイスで冷やし、線源をセットします。LEDで照らすと、放射状に飛び出してくるα線の飛跡が、飛行機雲のように白い線となって観察されました。「見ていて飽きない」という生徒の言葉通り、しばらくじっと観察しています。α線という放射線に癒される時間がしばらく続きました。

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最後に、今年になって命名権を日本が得た新元素113番「ニホニウム」の合成および命名会議の様子など、貴重なお話も伺うことができました。

<主な生徒の感想>

これまでの日常生活で、放射線を測定すること、観察することがなく、初めての体験でした。測定してみて、「マントル」以外は、あまり違いはありませんでしたが、どんな所に放射線が多いのか気になりました。これから生きていく中で、放射線を利用していくので、放射線という分野に目を向けて生活したいと思います。(女子)

放射線をずっと怖いと思っていたけれど、今日の講義を聞いて人間の役にも立っている ことが分かりました。自分の目で放射線の飛跡が見えたことに感動しました。不規則に放射状に飛び出してくるから放射線ということを納得しました。(男子)

門叶先生、本日は本当に ありがとうございました。