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令和7年度 高校生国際サミットに参加しました

令和7年8月7日~8日、福島県立ふたば未来学園中学校・高等学校で行われた、高校生国際サミットに高校2年次生3名が参加しました。本イベントは、ふたば未来学園が拠点校となっている、「WWL(ワールド・ワイド・ラーニング)コンソーシアム構築支援事業」の一環として、国際社会で活躍できる人材を育てることを目的に行われたものです。福島県や宮城県、石川県の高校生に加え、フィリピンやイスラエルの高校生など、生徒・教員合わせて100名以上が参加するサミットでした。

本校は、ふたば未来学園の事業連携校として、これまでもオンラインミーティングに参加し、他校の生徒と約半年間、ゼミ活動を行ってきました。今回は、対面での議論を通じ、地域や世界の課題に対し、当事者としてどのように関わることができるのか、より深く考える機会となりました。

一日目は、OECD教育局教育訓練政策課 シニア政策アナリスト、田熊 美保 氏の基調講演をいただき、東日本大震災・原子力災害伝承館の見学、歓迎レセプションなどが行われました。

二日目は、各グループで、これまでのゼミ活動や前日の見学をふまえ、「2065年への手紙」の作成・発表を行いました。「災害からの復興」や「人口減少社会の到来」などの課題に対して自分たちができることを議論し、スライドにまとめて発表しました。どのグループでも活発な意見交換が行われ、昼食の時間も議論が盛り上がる様子が見られました。

今回のサミットは基調講演やスライドの発表が英語で行われました。様々な社会課題に関する話題を英語で聴いたり発表したりすることに加え、他県や他国の高校生との交流が、生徒にとって大きな刺激となったようです。以下は、参加した生徒の感想(一部抜粋)です。


学校や住んでいる地域、学校で行っている探究の内容は人それぞれ違ったけれど、共通して自然を守りたいという思いをもって集まった仲間と多角的に議論することはとてもいい刺激になりました。各々が相手を否定せずに自分とは違った価値観を受け入れる、オープンマインドな姿勢を持つことで、新しい視点を得ることができ、自己刷新していくことでよりよい未来へ繋げていくことができるということを学ぶことができました。


今までの探究活動では、自分の周りの地域のことにしかフォーカスしていなかったけど、私たちが住む地域と他の地域を比べて探究することも大事ということを知った。OECDの田熊美保さんの話を聞いて、自分自身のコントロールの仕方も知ることが出来たのがとても良かった。


最初は不慣れな環境と知らない人への緊張からあまり積極的に話すことはできなかったけれど、それがなくなるにつれ、色々な人と話すことができました。普段話すことができない人と話すことで、違う文化や考えと出会い、とても楽しかったし、これからにも活きるような新たな考えを得ることができました。


なお、本事業について、福島県内のニュースで紹介されました(リンクはNHKのホームページ)。

日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社 神戸医薬研究所へ見学に行きました!

8月5日(火)に、SS総合探究Ⅱで「セイタカアワダチソウが持つ発芽・生長抑制物質の可能性」というリサーチクエスチョンを引き継いだ高校2年次3名が、日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社 神戸医薬研究所へ見学に行き、ラボの見学や多くの研究者からアドバイスをいただきました。

最初、神戸医薬研究所 所長 和田耕一様から薬に関する講演をお聞きし、新薬開発についての概要を学びました。新薬ができるまでの道のりは長く、新薬誕生の成功率は3万分の1とのことで、大変な苦労を強いられる現状を知ることが出来ました。その後、ラボ見学を実施していただき、最先端機器類が整然と並んでいる様子も見ることができ、研究所の規模大きさに圧倒されました。次に、本校の生徒たちが、10数名の研究者を前にして「セイタカアワダチソウが持つ発芽・生長抑制物質の可能性」のテーマで研究発表も行いました。生徒たちは様々な角度からの質問に困りながらでも何とか答えていました。最後に、研究所の職員の皆様から今後の研究についてのアドバイスもいただきました。私たちが思いつかない観点での研究の方向性など大変勉強になりました。

実際の資料分析やこの訪問をご計画頂いただいた神戸医薬研究所の立石様をはじめ、多くのスタッフの皆様にお世話になりました。本当にありがとうございました。

8月6日(水)と7日(木)は、神戸国際展示場で行われた令和7年度SSH生徒研究発表会の見学を行いました。ここでもレベルの高い研究を聞いて、その質の高さに驚いた様子でした。今後の研究の継続に期待しています。

【生徒の感想】

今回は大変貴重な体験をさせて頂きありがとうございました。ベーリンガーインゲルハイムさんを訪問させて頂いた場面では、初めての発表で戸惑ってしまうこともありましたが、ディスカッションを通して今後の計画や実験方法について話し合う事ができ、大変有意義な時間を過ごすことが出来ました。また、SSH生徒研究発表会では思わず圧倒されてしまうような研究発表ばかりでしたが、来年自分達もあの舞台に立てるように努力していきたいと強く感じました。この気持ちを忘れずに日々の研究に励んでいきたいと思います。

私は今回の見学で、様々な新しい発見をし、全国の高校生の探求の質の高さを実感することが出来た。ベーリンガーインゲルハイムでは薬の開発についてのお話をお聞きしたり、最先端の機械を見学させていただいたりし、薬の開発の難しさを実感したとともに、技術の高さにとても驚かされた。そして研究発表で様々なアドバイスを頂き、これからの探究活動を更に良くできるように努力しようと思った。全国SSH研究発表会では、他校の発表から自分たちの探究活動に取り入れられそうなものをたくさん発見することが出来た。そして、全国レベルの研究にとても圧倒され、自分たちもこのレベルに到達できるよう、頑張りたいと思った。今回学んだことを忘れずに、探究活動により一層力を注ぎたい。

今回参加したSSH生徒研究発表会では様々な学校の研究を聞いた。どの学校の発表もレベルが高く、研究の面白さに気付かされた。自分には考えたことがないような斬新な研究テーマを追求し、それを将来に活かしていくんだという熱意を感じた。この経験を活かして自分たちもこれからの研究により力を入れてあのレベルで戦えるように日々精進していきたい。

SSH生徒研究発表会に参加してきました!

 

 

 

 

 

 

  ポスター発表審査の様子                              会場前での記念撮影

参加生徒の感想

 発表会を通じて研究に対する考え方や方法について様々なことを学ぶことができた。例えば、実験によって得た結果をグラフ等にまとめる際、留意すべき点として「結果に偏りがないか・有意差が見られないか・十分なサンプル数であるか」などが挙げられる。また、発表していたチームの多くが何年もの研究を引き継いでおり、研究を引き継いでいくことの重要性を再認識することができた。実際、今回文部科学大臣賞を受賞したチームは小学6年から始めている研究であり、9年もの長期的に取り組んだものであった。以上のことから、研究を引き継いでいくことの重要性を学校で後輩の方々に伝え広げていきたいと思った。私たちの研究の集大成の発表会となったわけであるが、非常に充実した時間を過ごすことができたと感じている。発表している時間帯に多くの生徒や教授が来てくださり、自身らの研究をきっかけとして多く交流することができた。同時にアドバイスや人との繋がりを作ることができ、今後の活動にも役に立つであるだろうと感じた。こういった体験は実際に感じてみないと現実味を帯びないと思うため、ぜひ、多くの生徒にこのような体験をしてほしいと思った。

 今回の神戸でのSSH生徒研究発表会は私たちの研究の集大成ということもあり、これまでの研究活動はもちろん、大会で得た経験やフィードバックを活かして発表を行いました。ポスター発表はおそらくこれが最後になるのでとても名残惜しいですが、この活動の中での達成感や葛藤、結果を得られたことへの喜びはきっと忘れることは無いと確信を持って言えると思います。特に私たちの研究を引き継ぐ皆さんへ、研究への愛が原動力になります。やらなければいけないからやるのではなく、知りたい確かめたいという気持ちを大切に研究を行ってください。

 今までの発表の反省を活かし、今回は話す内容を簡潔に分かりやすく伝わるように考え直した。また、班全体で今までの大会で視聴者に指摘されたことや、教授や先生からのアドバイスを基にポスターを修正したおかげもあってか、今回の大会ではポスター発表を褒めてもらうことが多かった。自分から見ても、今までで一番伝わりやすいポスター発表だったと思う。しかし、遠慮してしまう部分もあり、もっと積極的に自ら質問に答えたり、自分から聴者に話しかければよかった。

SKYSEF2025に参加しました!

令和7年7月30日~31日、静岡県清水市で行われたSKYSEF2025に高校1年次生4名が参加しました。静岡北高校が主催する本イベントは、台湾、タイ、グアムから8校と、国内からは本校を含む6校が参加する国際科学技術フォーラムで、ポスター発表と口頭発表に分かれて発表が行われました。

初日に予定されていた開会セレモニーと、参加者の貴重な交流の場となるはずだったレセプションパーティーが、津波警報のために中止になり、翌日の発表も危ぶまれましたが、様々な方のサポートがあり、ポスター発表、口頭発表ともに無事に行うことができました。

会場では外国の学生が半数以上を占める状況で、ポスター発表では活発な意見交換が英語で行われていました。本校生徒も”What Keeps a Paper Airplane in the Air? Exploring Key Variables Affecting Dwell Time”と題して紙飛行機の飛行時間を延ばすために必要な要素について、実験・考察したことを発表し、大学の先生や、海外の学生から質問やアドバイスをいただきました。

今回参加した高校1年生は、英語での資料作成、発表や当日の交流や雰囲気など、多くのことについて学びがあったことと思います。大舞台での経験を糧に、今後の探究活動にさらに意欲的に取り組んでくれることを期待しています。

 

令和7年度東桜サイエンスラボを開催しました

令和7年度東桜サイエンスラボを令和7年7月29日㈫本校北棟2Fで行いました。

県内の小学生親子74名が参加し、4つのコースに分かれて実験を楽しく体験しました。

コースは次の4つです

コース1「身近なものでおもちゃをつくろう!~ねるねるねるね・スーパーボール・冷たい玉~」

コース2「身近なもので電池を作ろう」

コース3「楽しむ科学~めっき・シャボン玉・ブラックライト~」

コース4「DNAを見てみよう」

各コースは中学、高校の探究部が指導したり、TAとして実験の補助を行うなどして活躍しました。

加者の感想から「自分のペンダントをつくれてとても楽しかった。さいぼうを見れてよかった。」「素晴らしい準備物と環境の中で、普段経験できない体験をさせていただきありがとうございました。先着順というのが、なかなかハードルが高かったですが、良い思い出になりました。」

  

コース1:ねるねるねるねをつくる

   

コース2:できた電池でモーターを動かしてみる

コース3:めっきをしてみよう

          
       

 

 

 

コース4:親子で顕微鏡を使って細胞観察

 

START2025を開催しました

令和7年7月18日(金)、本校を会場に、第4回となる英語プレゼンテーション大会STARTが山形県教育委員会の後援で開催されました。今年度は、タイからナレースワン大学付属中等学校と、同じくナレースワン大学理学部付属科学プログラムであるSCiUS、そしてノーンヒンウィタヤコム高校の3校が海外から、国内からは東京、兵庫、新潟、岩手、秋田、宮城、福島から計10校、そして県内の3校を加え、合計16校が現地、オンラインで集いました。参加した生徒たちは、全体でのオープニングセレモニーの後、分野ごと5つのルームに分かれて、これまでの探究活動について英語でプレゼンテーションをし、その内容について他校の生徒や審査員である大学の先生方からの質問に回答しました。また、発表の後にはルームごと交流の時間が設けられ、参加者同士が親睦を深めました。参加した生徒たちからは、「母国語ではないということもありその場で対応する力はあまりなかったので沢山練習を繰り返しました。そのおかげで自分なりに良い発表をすることが出来ました。準備の大切さを改めて学びました。」「自分と似た実験をしている方の研究を聞けたので今後の実験の参考になって楽しかった。」「交流時間がとても良かった。司会の方が優しくサポートしてくれて、楽しく交流することができた」などの感想が寄せられました。

当日の発表だけでなく、準備の過程や交流の時間も、参加者にとっては特別な経験になったようです。

各Room、受賞タイトル、発表校は以下の通りです。

Room 1 

第1位:How can we increase the number of organ donors in Japan  / Asaka

第2位:Proposal for Enhancing Public Transport in Yamagata City Based on the Ausbau ÖPNV Framework / Touohgakkan

Room 2

第1位:What Stories of Stepchild Bullying Tell Us / Yokote

第2位:A Study on the Attitudes of Students and Parents at Naresuan University Secondary Demonstration School Toward Child Labor in the K-pop Industry / Naresuan

Room 3

第1位:The Relationship of Circle Sequences Inscribed in a Vertical Parabola / Naresuan

第2位:How to Make a Spinning Top Rotate Longer : An Investigation into Factors Affecting Rotation Time / Touohgakkan

Room 4

第1位:The Usefulness of vegetable -Derived surfactants / Yokote

第2位:The effects from onion extract lemon grass extract and moringa leaves extract in slowing down the adhesion of blood / Nonghinwittayakom

Room 5

第1位:Nanogel Formulation of Ocimum basilicum L. and Ocimum sanctum L. Oils for Acne Treatment and Prevention / SCiUS

第2位:Creating Traditional Mineral Pigments from Local Agate : A Study in Natural Material Use / Touohgakkan

おめでとうございます!

各校でのこれまでのご指導や、円滑な運営の協力に改めて感謝申し上げます。また、当日は多くの本校生徒もボランティアで、司会や案内役としてイベントの運営に協力してくれました。

本校としても、引き続きこのような機会を広く提供し、国際的な場面で活躍できる生徒を育成していきたいと思います。

 

 

 

 

 

 

【国際】タイのナレースワン大学と連携協定を締結します

 

 

 

 

 

 

 

この度、本校はタイのナレースワン大学と連携協定を締結することが決まりました。本校で行われたSTART2025のために来校したナレースワン大学付属中等学校のスコンチャイ校長と、ナレースワン大学理学部付属科学プログラムSCiUSの代表であるマルーンポン博士らと協定締結に向けた最終協議を終え、今後ナレースワン大学の学長の承認をもって、正式に協定が締結されることとなります。協定締結後は、これまで以上に二校間の連携を深めて、生徒・教員の交流事業や、共同研究を行うことを予定しています。

STARTの前日には、本校1年次、2年次生徒との合同授業や合同昼食会が行われ、タイから来校した8名の高校生との交流を本校生徒も楽しみました。また、夕方からは本校生徒会との交流事業も行われ、早速活発な交流がスタートしています。生徒会との交流の様子は、こちらの記事をご覧ください。

今後は、海外連携協力校として、互いに、本校の国際的な教育活動のさらなる充実を図っていきます。

高2授業での交流の様子「タイの発明品を英語で紹介しよう」

高1授業「パスタとマシュマロでタワーを作ろう」

 

SS総合探究Ⅱ 地域FW(フィールドワーク)を実施しました!

令和7年7月22日(火)、23日(水)の2日間、また、高校2年次生がSS総合探究Ⅱの一環でフィールドワークを行い、各グループの探究テーマに沿って官公庁や企業などを訪問しました。

7月22日(火)には、山形大学STEAM教育センターの先生方とオンラインでつながり、生徒自身で各先生方に自分たちの研究のプレゼンを行いました。そして、各班の生徒たちが具体的な研究内容や研究方法などに関して、ご助言をいただきました。

また、同日、本校のOBである山形大学 大学院理工学研究科 2年 村田桃香様より、大学院での具体的な研究内容や研究生活等について講演をしていただきました。この講演の中で研究室に入って良かったことは、先行研究をベースにした研究デザイン力が育まれたという点を挙げていました。生徒の皆さんから多くの質問もあり、先輩から良い刺激を沢山いただいくことができました。

様々な機会を通じて、生徒たちは今後の探究活動の方向性がより具体的になったようです。10月8日(水)の中間発表会が楽しみです。

村田先輩の講演会と山大STEAM教育センターの先生方の指導の様子

 

 

 

 

 

 

 

 

 

令和7年度山形県立東桜学館高等学校 2年次生SSH課題研究「未来創造プロジェクト」中間発表会開催のお知らせ

10月8日(水)12:00~15:30に本校において、高校2年次生が全員で取り組んでいる課題研究の中間発表会を行います。

山形県内外の高校を招いて、対面における合同での研究成果発表会を行います。発表後の時間で、探究活動についての生徒・教員の交流会も実施予定です。

発表で参加、または見学(生徒・教員)を希望する場合には、下の要項をご覧いただきお申込みください。なお、保護者の見学は実施しておりませんのでご了承ください。

R7 中間発表会のお知らせ

R7 参加申込書

第10回アジア化学教育ネットワーク(化学教育国際会議:NICE)で「Best Poster Presentation」を受賞!

7月26日(土)に第10回アジア化学教育ネットワーク(化学教育国際会議:NICE)が山形国際ホテルを会場に行われ、その中の高校生セッションに参加しました。

本校からは高校3年次生2名が”Produce Mineral Origin Pigments from Local Agate”というテーマで、これまでの研究成果をすべて英語で発表し、さらに英語で質疑応答を行いました。多くの大学の先生やアジアの学生に発表を聞いていただき、様々な方々から助言をいただきました。そして優れた発表者に贈られる「Best Poster Presentation」を受賞しました。

国際学会という発表の場も体験でき、発表生徒にとって大変有意義な時間となりました。